妊婦歯科健診は何のために受けたほうがいいの?BLOG

2020/12/25

こんにちは!『家族みんなのかかりつけの歯医者さん』小倉南区下曽根のたんぽぽ歯科・矯正歯科の院長の吉用です。

 

妊娠期間中とお口・・・一見関係がないように思われそうですね。最近ではマタニティ歯科として少しずつ注目されてき始めています。

お口に関わらず、妊娠期は身体は妊娠していない頃と比較して、つわりに始まり、食事、貧血、皮膚、骨格、ホルモンバランス、、、など全身に様々な変化が現れます。

お口の中に関しては、つわり・ホルモンバランスの変化・食生活の変化が影響を受け、お口のトラブルを起こしやすい時期になります。

 

虫歯:つわりは多くの方が経験されるものですが、あまりつわりの無い方から出産ギリギリまで悩まされる方まで差があるのも特徴です。嘔吐による胃酸の逆流は歯の表面を溶かしてしまいます。

また、妊娠中は食事の好みが変わることもよくあります。マックのポテト、揚げ物、甘いもの、柑橘系(果物・ジュース)、炭酸ジュース、辛いもの・・・などなど好みが多様です。

 

それも、決まった時間に食べることができないため、下の図における右側のグラフのようになりやすくなります。

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その問題点は、糖分(代用甘味料を除く)が入るたびに酸性に傾き、歯は溶けてしまいます。食後30分ほどで、中性に近づき再石灰化と呼ばれる治る時間になります。つまり、決まった時間に食事ができなかったり、間食やジュースを飲む時間ができてしまうと、治る時間が確保出来ずに歯が次々と溶け、しまいには穴が開いてしまうのです。

 

妊娠性歯肉炎:妊娠中は女性ホルモンが多く分泌が多くなります。歯周病菌は女性ホルモンを好む種類がいて、女性ホルモンが増えるとその細菌も増えます。そのため、妊娠中は歯茎が腫れやすくなります。また、歯茎そのものも女性ホルモンの分泌量が多くなることで、腫れが起こりやすい状況にもなっています。

エプーリスと呼ばれる歯茎の一部が増殖してコブのようなものを作ることがあるのも、歯茎そのものが腫れやすい状況からくるものともされています。

 

歯周病は赤ちゃんに影響を与える??

妊娠中に歯周病があると、早期低体重児出産のリスクが7倍に上がると言う報告もあります。

 

 

 

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意外と知られていないことですが、高齢出産、タバコ、アルコールなどは早産や低体重児の出産リスクとしてよく挙げられますが、それらより7倍近くも高い原因となっています。赤ちゃんを守るためにもお口の中はあなどっては危険です。

 

赤ちゃんの歯はもうお腹の中で作られていますよ!

乳歯の卵(歯胚)は妊娠7週頃からでき始め、妊娠4ヶ月後半頃より硬くなり始めます。

 

 

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歯に関わらず、体の骨を作るための必要な栄養素はほぼ一緒です。そのため、上の図のような栄養素をバランス良く摂取することで、丈夫な歯や骨が作られます。

 

お子さまに虫歯菌を感染させている??

実は、生まれたばかりの赤ちゃんのお口には虫歯の原因菌はいません。歯が生えてくる生後6ヶ月頃から歯の表面に虫歯菌が色々な所から移り住んできます。

虫歯菌や歯周病菌、その他の細菌は唾液を介して感染します。そして、生後2歳7ヶ月頃から3歳頃にお口の中の常在菌として定着してしまいます。その期間を『感染の窓』とも呼ばれています。

そして、お口の中に虫歯が多数あったり、歯茎が腫れ、歯周病が進行しているような状態であれば虫歯菌や歯周病菌が増殖しており、少量の唾液中にも多量の虫歯菌や歯周病菌が含まれることになります。それがちょっとした機会に唾液が赤ちゃんのお口に入り、感染につながります。

特に赤ちゃんに触れる機会の多いママからの感染が多くなります。もちろん、その他のご家族の方からも感染しますので、注意が必要となります。

 

 

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出産まで(可能であれば妊娠前、妊娠中であれば安定期)に虫歯や歯周病治療を終わらせ、出産後はお口の中を常に綺麗に保つことが、お子さまの虫歯・歯周病予防にもつながるのです。

 

さて、前置きが長くなりましたが、妊産婦歯科健診では妊娠期間中、産後1年未満の方を対象に北九州市が行なっております。当院は妊産婦歯科健診の対象施設となっております。妊婦手帳を受け取られた方は妊産婦歯科健診をお受けください。健診費用は無料となっております。ただし、虫歯治療や歯周病治療、歯のクリーニングが必要な場合、別途保険費用が必要となります。

 

お持ちいただくもの

・健康保険証

・北九州市発行の妊婦手帳

 

妊婦さんには『プレママのデンタルケア』という冊子を無料プレゼントしております。

妊娠中のお口の中の変化やつわり時期の歯磨きのコツ、生まれてくるお子さまの健康な歯を育てるための内容となっております。

これから始まる出産・育児・・・大変なことも多い時期ではありますが、当院では生まれてくるお子さま、そしてお母さんのお口の健康を保つサポートを全力で行なっております。

妊娠中・産後のお口の中の悩みやトラブルはお気軽にご相談ください。

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マタニティ歯科・妊産婦歯科健診のQ&A

 

Q:健診はいくらかかりますか?

A:健診そのものは無料となっておりますが、健診にて治療や歯周病治療等が必要な場合は保険治療となります。あらかじめご了承ください。

 

Q:妊娠中の歯科治療は大丈夫??

A:安定期(5~7ヶ月)であれば通常の歯科治療を行うことは可能です。初期の頃は、薬剤による赤ちゃんへの影響や母体の負担が大きくなることから、応急処置に留めることも多いです。また、7ヶ月以降は体調に合わせ、無理ない範囲での治療を行なっていきます。(無理な場合は産後の治療をオススメする場合もあります)

 

Q:歯の麻酔は大丈夫なの??

A:局所麻酔薬は(妊娠期間中に使えない種類もございます)通常の使用量であれば胎児への影響はないと言われています。それよりも痛みを我慢して治療を受けるストレスのほうが、母体にとってもお腹の赤ちゃんにとっても良くないと考えています。

 

Q:レントゲンは大丈夫??

A:レントゲンは歯の限られた範囲での撮影を行い、お腹に直接当てることはありません。また、鉛入りの防護エプロンを装着していただき、お腹を防御して撮影を行いますので、ご安心ください。さらに、歯科医院で使用するレントゲンの照射量は大変少ないため、赤ちゃんへの影響をほぼ無視できるレベルと考えていただければと思います。

 

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家族みんなのかかりつけの歯医者さん

たんぽぽ歯科・矯正歯科

院長:吉用 卓(よしもち たく)
国立大学 長崎大学歯学部出身
福岡県北九州市小倉南区沼本町1丁目10-2
HP:https://www.tanpopo-kokura.jp

TEL:093-475-4182

歯並び 審美 ホワイトニング 親知らずのご相談随時受付。
診療科目:一般歯科 口腔外科 小児歯科 矯正歯科

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