「むせ」がある方、誤嚥性肺炎を起こした方の歯科治療の注意点BLOG

2022/08/18

こんにちは!『家族みんなのかかりつけの歯医者さん』小倉南区下曽根のたんぽぽ歯科・矯正歯科の院長の吉用です。

 

今回は

「むせ」がある方、誤嚥性肺炎を起こした方の歯科治療の注意点

という内容でお話ししたいと思います。

 

「むせ」がある方、誤嚥性肺炎を起こした方の歯科治療の注意点2

 

まず、誤嚥性肺炎ということについて簡単に解説したいと思います。

 

最近でこそ『誤嚥性肺炎』という言葉が少しずつ認知されるようになってきました。

 

肺炎は日本人の死因第3位という高い死亡率となっており、そのうち80代の肺炎患者の約80%、90歳以上の肺炎患者の約95%が誤嚥性肺炎であるという報告もあります。

 

●誤嚥性肺炎とは

 

食べ物や唾液などはお口の次に通常、食道に流れていくものですが、誤って気道へと入ってしまうこと(誤嚥)が原因となって生じる肺炎のことです。

 

「むせ」がある方、誤嚥性肺炎を起こした方の歯科治療の注意点3

 

お口の中には500〜800種類もの細菌が存在しており、歯に付着したプラークを1mm(1立方ミリメーター)程度採取すると、その中には100億個の細菌がいるとされています。

 

その細菌たちが食物や唾液などとともに肺に入り込むことで、肺に炎症が起こる、つまり肺炎を発症してしまいます。

これを誤嚥性肺炎と言います。

 

「むせ」がある方、誤嚥性肺炎を起こした方の歯科治療の注意点4

 

●『むせ』とは

 

誤嚥と関わるものではありますが、気道に食物や唾液などが侵入した場合、排出させようとして起こるものが『むせ』です。

 

むせは若い健康な方でも起こることがありますが、加齢とともにむせることも多くなります。

それは飲み込む機能が低下してくるため、うまく食道へ流れず、気管に入り込んでしまうことが多くなってしまいます。

 

加齢以外にも『むせ』が多くなる原因として、

 

・脳梗塞(脳卒中)

・脳出血

・神経障害

・筋疾患

・お口の中や甲状腺、咽頭、喉頭、食道などの悪性腫瘍や術後

 

などが挙げられます。

 

「むせ」がある方、誤嚥性肺炎を起こした方の歯科治療の注意点5

 

●歯科治療時における歯科医師・スタッフの注意点

 

『むせ』が多い方や誤嚥性肺炎の既往がある方は、お口やのどの筋力低下や感覚の低下が見られることがあります。

 

お口の中に上手く水をためることができなかったり、水が誤って気道に入り込んでしまう可能性もあります。

 

また、感覚が低下している方は、気道内に水などが入っても『むせ』が見られない場合もありますので、注意が必要となります。

 

「むせ」がある方、誤嚥性肺炎を起こした方の歯科治療の注意点6

 

1、イスを起こし気味で治療を行う

 

歯科治療は『水平診療』と呼ばれ、見やすく治療を行いやすい角度として180度に倒れた状態で行うことが基本となっています。

ただ、水平状態となるとどうしても喉の方に水が行きやすくなってしまいます。

 

誤嚥性肺炎にかかったことのある方や『むせ』がある方には水をためることが苦手だったり、気がつかない間に気道へと流れ込んでしまう可能性があります。

 

そこで、椅子の角度を45度程度の起こし気味に治療を行なっております。

 

治療やアシスタントは角度的に大変やりづらくはなりますが、命には変えられません。

 

「むせ」がある方、誤嚥性肺炎を起こした方の歯科治療の注意点7

 

2、お口の中を常に清潔に保つ

誤嚥性肺炎は主にお口の中の細菌が気道を通過して肺へと流れてしまうことが原因となってしまいます。

 

寝たきりの高齢者の中にはお口の中が大変汚れており、かなりの細菌が繁殖している状態となっている方を見かけることもあります。

 

特に『むせ』が多く見られる方や誤嚥性肺炎を起こしたことがある方はお口の中を常に清潔に保つことが、肺炎を起こさせない・繰り返させないためにも大切となってきます。

 

当院では虫歯の治療はもちろんですが、来院された方(すべての方)は治療と並行しながらお口の中の清掃を行い、治療を終える頃にはお口の中の状態が良好で、細菌の数を極力減らした状態を目指しております

 

「むせ」がある方、誤嚥性肺炎を起こした方の歯科治療の注意点8

 

3、脳梗塞による半身不随でお口の中に水を溜められない

脳梗塞により半身不随となってしまった場合、機能低下している側では水をうまく貯めることができず、のどへと流れ込んでしまう場合があります。

半身不随が見られる場合には健康な側を下にしてもらいます。(側臥位:そくがい)

そうすることで、健康な側では機能が正常なことも多いため、誤嚥を起こすリスクを下げることができます。

 

4、呼吸状態・呼吸数の変化

誤嚥を生じると、全ての方とは言いませんが、呼吸のリズムや呼吸数の変化を生じることがあります。

治療中はそういった呼吸の状態にも注意を払っていく必要があります。

 

5、嗄声(させい:ゴロ音)

嗄声とは『あ〜』と発音してもらうと、誤嚥から生じる場合はタンが絡んだような、かすれ声となります。ゴロ音と呼ばれたりもします。

 

「むせ」がある方、誤嚥性肺炎を起こした方の歯科治療の注意点9

 

6、血中酸素飽和度測定(パルスオキシメーター)

誤嚥を起こしやすい方、むせやすい方は呼吸機能も低下している方も多いため、そもそも血中の酸素濃度が低い方もいます。

治療中はパルスオキシメーターと呼ばれる、指にクリップを挟むだけで、簡単に脈や血中の酸素濃度を計測することができます。

 

誤嚥を生じてしまった際に必ず数値に変動が出るわけではありませんが、身体に何か変化を生じた際に早く判断ができるというメリットもあるため、使用することもあります。

 

「むせ」がある方、誤嚥性肺炎を起こした方の歯科治療の注意点10

 

当院ではこれらのように、『むせ』のある方や、誤嚥性肺炎にかかったことのある方に対しては、最善の注意を払うとともに、その方達が肺炎を起こしにくようなお口の中の環境を作っていくことも心がけております。

 

何か不明な点がございましたら遠慮なくご相談ください。

また、肺炎になったことがなくても、『むせ』がよく出るなどの症状がある場合にも遠慮なくお話しいただけますと、私たちも事前に配慮を行うことができます。

 

 

_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/

家族みんなのかかりつけの歯医者さん

たんぽぽ歯科・矯正歯科

院長:吉用 卓(よしもち たく)
国立大学 長崎大学歯学部出身
福岡県北九州市小倉南区沼本町1丁目10-2
HP:https://www.tanpopo-kokura.jp

TEL:093-475-4182

歯並び 審美 ホワイトニング 親知らずのご相談随時受付。
診療科目:一般歯科 口腔外科 小児歯科 矯正歯科

_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/